
徘徊、妄想、帰宅願望、BPSD、不穏、自己抜去など、認知症にまつわる言葉について考えてみませんか? 診察室、カルテや申し送り、報道やSNSなどのメディア、毎日の家族との会話でも当たり前に使う言葉が認知症のある人を傷つけ、適切な医療やケアの機会も奪っているかもしれません。
当たり前すぎて疑いもしない言葉の影響に気づき、認知症とともに前向きに生きていくために、認知症を語る時の望ましい言葉とその理由について認知症の専門医が一緒に考え、提案します。
樋口直美さん(レビー小体病当事者)と富岡由美子さん(ケアする家族)との精神科医×当事者×家族による特別鼎談収録!
一章 言葉に着目する理由 12
二章 世界にある言葉の手引き 32
三章 認知症がもたらす影響を語る言葉 42
精神症状、周辺症状、認知症の行動障害及び心理症状 42
幻覚 45/妄想 48/徘徊 51/帰宅願望 55
拒食、拒薬 58/暴言、暴力、興奮、攻撃性、易怒性 61
反社会的行動(万引き、窃盗、盗食) 66/人格変化 69
弄便 73/迷惑行為 76/作話 79/認知が入っている 81
異食、過食 84/性的逸脱行動 86/ゴミ屋敷 89
四章 スティグマ化を促す可能性のある言葉 92
自己抜去(自抜) 93/遺伝負因 96/服薬管理、金銭管理 99
しばる 101/残存機能 104/訴える 106
コール頻回 108/不穏 110/不眠 113
○○ちゃん、手がかからない、スイッチが入る、指示が入らない 115
こころのケアにおける言葉の指針から学ぶ 117
五章 ケアする人やケアについて語る言葉 121
六章 【鼎談】認知症と言葉の関係を考える 126